身体症候群 Somatic syndrome

うつ病症状の中で、特別に臨床的重要性があると広く認められているものがいくつかあるが、それらをここでは「身体的」と呼ぶ(他の分類では、この症候群は、生物学的、生気的、メランコリー的、または内因性などの用語で表されている)。
第5桁の数字は、身体症候群の有無を特定するために使われる。身体症候群があるとみなすためには、次の症状のうち、4項の症状が存在すべきである。

  1. 通常なら楽しいはずの活動における興味や喜びの顕著な喪失
  2. 通常なら情動的に反応するような出来事や活動に対する情動反応性の不足
  3. 朝、いつもの時刻より2時間以上早い覚醒
  4. 午前中に悪い抑うつ
  5. 著明な精神運動制止や焦燥が客観的に確認されること(他者に気づかれたり、報告されたりして)
  6. 著明な食欲低下
  7. 体重減少(前月に比べ体重の5%以上)
  8. 性的衝動の著明な減退

ICD-10分類の「精神および行動の障害−臨床記述と診断ガイドライン」では、身体症候群の有無について、重症うつ病エピソードではほとんどの症例で存在すると推測されるので特定しない。しかしながら、研究上の目的からは、重症うつ病エピソードにおいて身体症候群を欠くときの記載ができるようにしておくことも勧められる。