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HAM-D構造化面接SIGH-D

    監修 長崎国際大学 人間社会学部 中根 允文 先生

SIGH-D日本語版作成の経緯
HAM-Dについて
ハミルトンうつ病評価尺度(Hamilton's Rating Scale for Depression;HAM-D)は、うつ病と診断された患者の重症度を測定する目的で1960年にMax Hamiltonによって開発された。その有用性の高さから臨床研究および臨床実践の場で広く活用されている代表的なうつ病評価尺度である。わが国では17項目版が抗うつ薬の治験に用いられるが、ヨーロッパなどでは21項目版に加えて、24項目版も用いられている。
HAM-Dでは、各項目の重症度を0−2の3段階あるいは0−4の5段階で評価する。だが、重症度評価について具体的指示が充分ではないことから、各医師の臨床的な直感に負うところもあり、HAM-Dのトータルスコアにおける信頼性に対する疑問が指摘されることがあった。
これらの問題点を解消するために、Hamilton自身による見解に加え、評価法の解説テキストの出版や、アンカーポイントの設定、あるいは構造化面接が公表されてきた。なお、Hamiltonによる最新の解説では、HAM-Dを活用するにあたって一定の訓練演習を受けることが勧められている。
SIGH-D日本語版について
SIGH-D(Structured Interview Guide for the Hamilton Depression Rating Scale)は、主に米国でHAM-Dを原版として用いているEarly Clinical Drug Evaluation Unit(ECDEU)の構造化面接である。オリジナルの英語版SIGH-Dについては、評価者間の信頼性調査により使用に問題のないことが実証されており、すでに準備していた予備的な日本語版をたたき台に、Medical Outcome Trustに基づいた調査票確立の手順を参照しながら、宮岡らの外国語版質問票の日本語版作成の手順に則って開発された。
まず原著者であるWilliams J.から1988年版SIGH-Dの日本語版公式作成に関する権利を得て、完成させた。その後、1996年にSIGH-Dが修正されていたため、改めて新版を入手し、日本語訳とbacktranslationを行った。
それに対する原著者からのコメントを受け、修正作業を繰り返し、2003年6月26日に最終的な承認を受け、日本語版の完成に至った。

SIGH-D評価項目(21項目版)
● 抑うつ気分:悲しみ、絶望的、ふがいなさ、無価値感(Depressed mood)
● 仕事と活動(Work and Activities)
● 生殖器症状:性欲の減退、月経障害など(Genital Symptoms)
● 身体症状、消化器系(Somatic Symptoms Gastrointestinal)
● 体重減少(Loss of weight)
● 入眠障害(Insomnia Early)
● 熟眠障害(Insomnia Middle)
● 早朝睡眠障害(Insomnia Late)
● 身体症状、一般的(Somatic Symptoms General)
● 罪業感(Feelings of Guilt)
● 自殺(Suicide)
● 精神的不安(Anxiety Psychic)
● 身体的不安:口渇、腹が張る、胃弱、動悸、頭痛、過呼吸、ため息など(Anxiety
  Somatic)
● 心気症(Hypochondriasis)
● 病識、洞察(Insight)
● 精神運動抑制:思考、会話の遅鈍、集中困難、運動機能の低下(Retardation)
● 精神運動興奮、激越(Agitation)
● 日内変動(Diurnal Variation)
● 現実感喪失・離人症:非現実感、虚無的な考え(Depersonalization and Derealization)
● 妄想症状(Paranoid Symptoms)
● 強迫症状(Obsessional and Compulsive Symptoms)

なお、SIGH-D日本語版の詳細につきましては、星和書店より出版されている「HAM-D構造化面接SIGH-D」をご参照ください。

HAM-D構造化面接SIGH-D
中根允文、Janet B. W. Williams 著
(星和書店 2,000円+税)



【問い合わせ先】
出版元: 
株式会社 星和書店 
〒168-0074 東京都杉並区上高井戸1-2-5 TEL:03-3329-0031(営業・販売部)
著者: 
中根 允文(なかね よしぶみ) 長崎国際大学 人間社会学部 社会福祉学科 教授
〒859-3298 長崎県佐世保市ハウステンボス町2825-7



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